鎮痛薬により心臓リスクが増大

疼痛などの緩和作用のある非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の使用により、健康な人でも心臓障害による死亡リスクが高まることがデンマークの研究で分かりました。

米国心臓協会(AHA)および米国食品医薬品局(FDA)は、すでに心疾患のある患者に対してNSAID(エヌセッド)の使用に関する警告を発していますが、心臓に障害のない人にも同じようなリスク増大がみられることが初めて示されました。

デンマーク人100万人強についての1997~2005年の医療記録の分析から明らかにされたNSAIDのリスクについて。イブプロフェンを使用する人は、致死性または非致死性の脳卒中リスクが29%高かったほか、ジクロフェナクの使用によりあらゆる心血管疾患による死亡リスクが91%増大。

定期的な運動をしており筋肉や関節の痛みにNSAIDをよく使用する人はさらに注意が必要で、NSAIDの日常的使用は、心血管障害だけでなく出血リスクも増大。


痛みを感じたらなかなか我慢はできないものです。
そのため、医薬品に頼ってしまうという方も多いのではないでしょうか?

ただ、医薬品には副作用がつきものです。痛みが出たら薬を飲むのではなくて、痛みがでないような体作りをしてくように心掛けたいものですね。


※非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)

ステロイドではない抗炎症薬すべてを含む。疼痛、発熱、炎症の治療に用いられます。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)には以下のようなものがあります。

・アスピリン
・エテンザミド
・ジフルニサル
・ロピオン
・ロキソニン
・ジクロフェナク
・インドメタシン
・フェルデン
・フルカム
・ロルカム
・モービック
・ソランタール


[ 引用:2010年6月8日 / HealthDay News ]