格差社会と健康

 
日本においても「格差社会」という言葉が定着してきたように思います。

病気になった時、窓口での費用を気にして受診を控える人が低所得者を中心に増えているそうです。

高齢者約3万人を対象にした大規模調査では、年収や受けた教育年数など社会的条件によって健康状態に明らかな差があることがわかりました。
格差が最も顕著だったのは男性でのうつ状態。年間所得400万円以上の高所得層で2.3%に対して100万円未満の低所得層では15.8%と6.9倍の差がありました。
睡眠障害、転倒経験率、健診受診率などにも明らかな差が出ています。

格差の影響は、低所得者、失業者など社会の底辺層にとどまらず社会全体に及ぶことも分かってきました。
日米欧などの研究をもとに分析・検証した報告では、社会格差の指標となるジニ係数が、格差が広く認識され始める目安とされる0.3を超えるあたりから健康への影響が強まり、0.05上がるごとに一人一人の死亡リスクが9%ずつ増すと推計されました。
この傾向は所得や年齢、性別によらず認められました。

さらに日本では、格差のために失われている命が計算上年間2.3万人程度にものぼるという。
米国のように貧富の差が大きい国ほど寿命が短く、北欧のように貧富の差が小さい国ほど住民の健康水準が良いことが分っています。


日本の国民医療費は高騰を続けております。
また、先日NHKの「クローズアップ現代」でも取り上げられていましたが、今後、ますます医療格差も増えていくものと思われます。

この課題をどう克服していけば良いか。

その答えは、ライフトレードでの活動にあると確信しています。


( 引用:2011年1月26日 読売新聞 )