健康のための生活習慣(特にガンの方へ)


ぜひご紹介する生活習慣などを取り入れ、自らの力で健康になるんだ!という強い意志を持ち、健康に向けた毎日をお送りください。
 

★腹式呼吸を行うように心掛けてください。

 

人の体は、「交感神経」と「副交感神経」というふたつの自律神経がバランスよく働くことで、健康状態を保っています。

通常、交感神経が働くのは昼間活動している時で体は緊張状態。

副交感神経はその逆で、夜眠っている時に働き、体をリラックス状態へと切り替えます。

ところが過度なストレスを受けたりすると、このバランスが崩れ免疫力の低下、つまりがん細胞に対する監視力の低下等へとつながってしまうのです。

そこでおすすめなのが、副交感神経を優位にし、自律神経のバランスを整える「腹式呼吸」です。

 

☆腹式呼吸(深呼吸の方法)

 (1)下腹部を凹ませながら、ゆっくりと20秒くらいかけて息を吐きます。

 (2)吐き終えたら2秒止めます。

 (3)下腹部を膨らませながら、ゆっくりと10秒くらいかけて息を吸います。

    ※吸うときは必ず鼻から吸ってください。

 (4)吸い終えたら2秒止めます。

 ※(1)~(4)を繰り返して行います。

 ※1日、合計時間1時間以上を行ってください。

(例:10分×6回、20分×3回)

 

★冷たい食べ物は控えてください。

 

冷たい食べ物は身体を冷やしてしまいます。また、暑い地域で栽培されたもの、色の白いものなども身体を冷やすことが分っています。

身体を冷やすと、ミトコンドリアの活性が落ち、免疫力も低下するため、食生活から身体を冷やすものを極力避けるようにしてください。

温かいお茶やコーヒーは、体を温めているように思われますが、実は冷やしてしまうため、極力控えられてください。飲み物としては、紅茶やほうじ茶がお勧めです。



★好ましい食品

 

 体を温める植物性の食品がお勧めの食品です。体を温める食品の目安は・・・

 

(1)寒い地方で産出された食べ物(食材)、冬が旬の食べ物(食材)は体を温めます。

 北方産の食べ物(食材)は体を温め(陽性食品)、南方産の食べ物(食材)は体を冷やす(陰性食品)。

  果物は一般に体を冷やす作用がありますが、例外としてリンゴ、サクランボ、ブドウ、プルーンなど、コーカサス地方原産の果物は体を冷やさないようです。

 ただし果物の場合は、糖分が豊富なため、摂り過ぎにはご注意ください。

 

(2)色の黒っぽい食べ物(食材)、濃い食べ物(食材)、暖色(赤・黒・黄・橙色)の食べ物(食材)は体を暖めます。

 たとえば黒豆、小豆、ひじきなの黒に近い色をしているものは、体を温めます。

 また、白米より玄米、緑茶より紅茶、白ごまより黒ごま、白砂糖より黒砂糖、白ワインより赤ワインなどいろの濃いもののほうが体を温めます。

 

(3)地下でエネルギーを蓄えた食べ物(食材)は体を温める。

 地面の下に埋もれているものは、体を温める性質をもっています。

 根菜類は自分に熱があるので、熱い太陽から逃れようとして、地面の下へ深く伸びようとします。

 逆に冷たい性質をもつ食材は、熱を得ようと太陽に向かって伸びていきます。

 

(4)水分が少なく硬い食物(食材)は、柔らかいものより体を温めます。

 柔らかい食物(食材)は、水分や油分を多く含み、体を冷やします。

 水分は体に大切なものですが、摂取した水が尿や汗として排出されないと、水分が体に溜まって体を冷やすことになります。

 

(5)酢、カリウム(K)の多い食物(食材)は体を冷やす。

 葉野菜、北方産以外の果物、牛乳、ビールなどは体を冷やす食べ物です。

 

 

★砂糖・炭水化物の摂取を控えてください。

 

精白糖や精白小麦粉("血糖指数=GI値の高い食べ物")を食べると、血液中のブドウ糖の割合(血糖値)が急速に上昇し、そのブドウ糖を細胞に吸収させるために、ただちにインスリンが分泌されます。

 すると、それとともに、IGF(インスリン様成長因子)と呼ばれる物質も分泌されます。

大量のインスリンとIGFが分泌されると、直接がん細胞の成長が促進されるだけでなく、がん細胞が隣り合う組織を侵食する力を高めることにもなることが知られています。

 また、砂糖だけでなく炭水化物も極力控えられてください。炭水化物として代表的なものは、ご飯、パン、麺類、いも類、果物、お菓子などがございます。

 


★動物性食品の摂取を控えてください。

 

 動物性タンパク質、動物性の脂質は、腸内環境を悪化させ、ガン細胞が成長しやすい環境を作ってしまいますので、極力控えてください。

 動物性食品として代表的なものは、肉、卵、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどです。

 


★入浴をしっかりしてください。

 

入浴をしっかりととることで、体温が高まり、ヒートショックプロテインを作り出すことができます。

ヒートショックプロテイン(HSP)とは、別名ストレスタンパクとも呼ばれ、さまざまなストレスによって傷ついた体内の細胞をつくるタンパク質を修復する働きをもつ物質です。HSPは、細胞がストレスを受けると自然に生産されますが、ストレスが大きすぎると、HSPの生産が足りなくなり、細胞の修復が遅れてしまうことがあるのです。

このHSPを増やすもっとも簡単で効果的な方法が「体を温める」こと。体温を38℃くらいに高めてやるとHSPが作られ始め、約2日後にピークになります。

まず、入浴前にたっぷり水分をとってから、40℃程度のお湯で15分程度、体を温めてください(10分間は肩まで、残りの5分は半身浴で)。お風呂上がりには体を冷やす冷たい飲み物、冷たい風にあたることなどを避け、温かい服を着て保温します。



★朝日を浴びることが大切です。

 

九州大の溝上哲也助教授(疫学)は、日射量とガン死亡率との関連を調べ、日射量が少ない地域ほど消化器系のガンで死亡する人が多いという研究結果を、医学誌で発表されています。溝上助教授は「極端に日光を避ける風潮が、消化器系ガンを増やす危険もある」とも指摘されています。

 また、日本大学薬学部の榛葉繁紀講師(衛生化学)らは、朝日を浴びない生活を続けると脂肪をため込みやすい体質になることを突き止め、朝日を浴びることで体内時計が正常に働くようになり、脂肪をためにくい体質になることを時間生物学世界大会で発表されています。

 そして、太陽光は子供の心身の健康にも影響を及ぼすことがわかっています。熊本大学病院長の三池輝久教授(小児発達学)らの研究では、不登校、引きこもりの対策として子供たちに早朝の強い光を浴びさせたところ、効果があることがわかり、入院治療を行った結果、全員に生活のリズムが回復し、思考力や活動意欲の低下に対しても改善の兆しがみられたといわれているのです。

 また、紫外線から子供たちを守る徹底した運動を行なってきたオーストラリアでは、皮膚ガン抑制の一定の効果はあったものの、逆に紫外線を浴びないことでビタミンDが不足した成人も増え、内臓、乳ガンなどのガン患者が増える可能性も示唆されているそうです。