ミトコンドリアと運動神経

サッカーのように高い持久力が求められる競技のトップ選手で多く見られる遺伝子の特徴を、東京都健康長寿医療センター研究所の福典之研究員らの研究チームが発見しました。

遺伝子の個人差がスポーツの得意不得意に影響を与えている可能性があるとのこと。英専門誌「スポーツ医学誌」に発表されました。

米国では、子どもの運動能力は遺伝的に父より母の方が影響を与えているという疫学調査があります。

そこで、研究チームは、母から子に引き継がれ、細胞内で生命活動に欠かせないエネルギーを作り出すミトコンドリアの遺伝子型に注目しました。

まず、本人の了解を得て、サッカーやマラソンなど持久力が求められる元五輪選手79人と短距離と体操など瞬発力が必要な競技の元五輪選手60人の遺伝子型を分析。データベースに登録されている672人の一般人と比較しました。

その結果、エネルギー効率を上げるのにかかわっているとされる遺伝子に特徴を持っている人の割合は、サッカーのような持久力の必要な元五輪選手では一般人に比べて2.4倍高いことが分かりました。また、筋肉の収縮を調整する関連遺伝子に特徴のある人の割合は瞬発力の必要な元五輪選手で一般人より2.5倍高いことが分かりました。


確かに運動神経が良い方の子供は運動神経が良い人が多いですよね。ミトコンドリア遺伝子が関係していたのですね。


( 引用:2010年6月19日 毎日新聞 )