唾液でがんの発見

唾液に含まれる成分を調べ、がんを発見する技術を、慶応義塾大先端生命科学研究所と米カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)が共同で開発しました。

唾液の検査は、従来の検査に比べ、身体に負担が少ないため、唾液の検査が実用されると良いですね。従来の検査は、検査自体に発がん性の問題もありますからね。

負担が少なければ、検査を受ける方も増え、早期発見にもつながると思われます。


今回の研究では、UCLAが、膵臓がん、乳がん、口腔がん患者や健常者ら215人の唾液を集め、慶応大がそれぞれのがんに特徴的な物質を探しました。

検出された約500種類の糖やアミノ酸などのうち、膵臓がん患者はグルタミン酸の濃度が高いなど、健常者に比べ濃度が高かったり低かったりした54物質を特定しました。


これらの物質の特徴を組みあわせた解析で、がん患者を対象に、がんが判別できる精度を調べました。この結果、膵臓がんの99%、乳がんの95%、口腔がんの80%を見分けることができました。年齢や性別、人種の差は、あまりなかったようです。


実用化のためには、がんと診断されていない人を対象にした試験や、唾液の状態による影響、早期がんの患者にも有効なのかの確認など、さらにデータの蓄積と検証が必要になるとのこと。


唾液での検査であれば、市町村や企業で行われている健康診断でも導入しやすいかもしれませんね。

( 引用:2010年6月29日 asahi.com )