妻やガールフレンドが乳癌になった男性は、他の男性に比べて重症のうつ病および不安で入院する比率が約40%高いことが、デンマークの大規模研究で分かりました。
パートナーの死を意識することによる男性の精神的苦痛が大きいということがこのデータから伺えます。
今回の研究は、1994~2006年にデンマークに在住し、乳癌を発症した女性パートナー(妻または同居するガールフレンド)をもつ男性2万538人を追跡したもの。
教育レベルなどの因子による誤差のないよう統計値を調整した後、このような男性は他の男性に比べ、うつ病や不安などの気分障害で入院する比率が39%高いことが判明しました。
ほかにも「情緒の伝染(emotional contagion)」と呼ばれる因子が関与しているということも考えらるようです。つまり、乳癌の妻の情緒が夫に伝播(でんぱ)している可能性があるということです。
身近な方が死を意識する病気を患えば、生活面でも様々な支障が出ると思いますし、将来への不安や孤独感などの苦痛を味わうことになると思います。
男性は特に、この苦痛によるダメージは大きいかもしれません。
確かにがんは死を意識する病気かもしれませんが、治らない病気でもありません。
悲観的に考えてしまっては、がんは、益々悪化してしまいます。
ぜひ、必ず治るという前向きな姿勢でパートナーと共に病を克服していただきたいと思います。
(引用:2010年9月27日 HealthDay News)