顔面骨と見た目年齢

 
顔の老化、見た目の年齢といえばしわや皮膚のたるみが思い浮かびますが、年齢とともに顔面骨にも体積の減少や後退がみられることが新しい研究で明らかになりました。

顔面骨を顔の組織や皮膚の土台と考えれば、骨の損失が皮膚の下垂やたるみの一因となる可能性もあると、米ロチェスター大学メディカルセンターの研究者は説明しています。


男性では65歳以上で著明な骨の損失が生じますが、女性の場合はもっと早く生じ、41~64歳の女性の顔面骨は20~40歳とは大きく異なるそうです。

美容整形にて、しわ取り術や皮膚引き締め術を受けても20代の自分と同じような外見には戻れない理由が、このことにより説明できます。


研究者は、20~40歳、41~64歳、65歳以上の男女120人を対象に顔面骨のCTスキャンを実施し、三次元再構築画像を作成して構造を評価しました。

その結果、年齢とともに眼窩(がんか:眼球の入っている大きなくぼみ)を形成する骨が後退し、眼窩が拡大していることが分りました。わずか数ミリの骨の減少が、目の周りの余分な皮膚や皮膚のたるみにつながるそうです。

このほか、眉骨、鼻および上顎などにも同じような体積の損失が認められました。また、下顎骨の減少で下顎の角度が鈍くなり、顎のラインが不明瞭になることもあるそうです。


研究者は「骨は一生を通じて生成され吸収されているが、加齢により新しく作られる骨よりも吸収される骨のほうが多くなると考えられる」と述べています。


骨の生成に重要なのは、骨の材料となる栄養素をバランス良く摂取することはもちろんのこと、骨を作っているミトコンドリアを元気にしてあげることが大切です。

つまり、日頃から栄養バランスの良い食事を摂取し、ミトコンドリアを活性化すれば、見た目の年齢の若返りも行うことができるということです。

さらに、長寿遺伝子のスイッチをONにすれば、より若返りを図ることができます。


( 引用 : 2011年1月7日 HealthDay News )