毎年1,000万人以上が発症している病気「副鼻腔炎」。
副鼻腔とは、大まかに説明すると、鼻の両脇、目の間、眉上、の4箇所にある粘膜に覆われた空洞のことで、鼻膣の炎症が副鼻腔にまで及んだ状態を副鼻腔炎と呼びます。
頭痛、鼻づまり、歯痛、目の奥や目の間などの痛みなどの症状があります。
主な治療薬である抗生物質。
なんとアメリカの研究にて、その抗生物質がほとんど効果をなしていないということが確認され、米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association)に発表されました。
米国では、成人に処方される抗生物質の5分の1が副鼻腔炎の患者向けで、患者の多くも抗生物質による治療を信頼していました。
研究チームは、急性単純性副鼻腔炎の成人患者166人を対象に、一般的に使用されている抗生物質、アモキシシリンを与えるグループとプラシーボ(偽薬)を与えるグループに分け、効果を比較しました。
そして実験の結果、アモキシシリングループで回復が早まったり症状が軽減されたりといったことは確認できず、プラシーボグループとの間で症状に顕著な違いは見られなかったのです。
「これらの結果は、基本的な副鼻腔炎では抗生物質が必ずしも必要ではないことを示している。大半の患者は自力で回復する」と、研究者は述べています。
抗生物質は、効果がないとするならば、『 害 』しかないということです。
腸内の善玉菌が殺されてしまったり、耐性菌が作られるなどの弊害がありますので、できる限り使いたくないものです。