メタボ(肥満)は、様々な病気の根源。

 
肥満の人のことを最近、「メタボ」と呼ぶようになり、何だか可愛らしいように思えますが、実は、肥満はとても恐ろしく、様々な病気の根源となっているということをご存知でしょうか。

肥満の方は、次第に高血糖、高血圧、高脂血症となり、その後、動脈硬化が進み、さらに心筋梗塞、脳梗塞、腎症などを発症し、最終的に心不全、脳卒中、腎不全といった病気を招くのです。


大腸がん、子宮体がんや前立腺がんなど、ある種のがんも肥満によってその発症率が高まります。

また、肝臓がんはこれまでウイルス感染によるがん(B型、C型肝炎から発症)がほとんどでしたが、最近では、肥満の人で起こってくる脂肪肝を基盤にした肝臓がんが起こることも問題になっています。

肥満は、血管病とともに、がんをも起こりやすくしてしまうとても恐い状態なのです。


糖尿病になった人とそうでない人を比べると、心筋梗塞や野卒中を起こす時期が糖尿病でない人に比べて、15年も早いという恐いデータもあります。

つまり、肥満になるだけで、15年も老化を早めているといっても過言ではありません。


肥満は、血管病である動脈硬化を進行させ、十分な血液が臓器にいきわたらなくなります。そして、臓器の障害、たとえば、脳出血や脳梗塞、認知症や、心筋梗塞、腎不全などが起こってくるのです。


今、自覚症状がない方でも肥満の方は、将来のことを考え、食生活など生活習慣を見直し、少しずつでも肥満を解消することをお勧めいたします。


( 引用 : 「臓器は若返る」  著者:伊藤裕 朝日新聞出版 )