良いホルモンを出す、良い言葉

 
人がやさしく穏やかな気持ちになると、体の中には、穏やかなホルモンともいうべきβ-エンドルフィンやセロトニンなどのホルモンが分泌されます。

楽しいこと、好きなことを思い浮かべても同じ効果があります。

嬉しいとか楽しいということを、心の中で思うだけではなく、実際に言葉にして声に出せばもっと効果があるということも分っています。

ホルモンは言葉に反応するのです。

他人に優しい言葉を掛けてあげるだけでも、体の中には、掛けた方も掛けられた方も互いに良いホルモンが出てきます。


女性は恋をすると美しくなるといいますが、実は、恋をして嬉しい気持ちになると、フェニルエチルアミンという物質が出ます。

相手に好かれたいと優しい気持ちになるとセロトニンが分泌されます。

それらが女性の肌や目つきを輝かせているのです。


関心や好意を持ったことはすぐに覚えることができますが、それは関心や好意を持つと脳の中の記憶を司る海馬という場所への血流が盛んになるからです。

逆に嫌いなことを考えたり、行ったりする場合は、海馬の血流は低下します。


また、怒ったり、腹立たしい思いを続けていると、脳が特別な酵素を分泌することもわかっています。

NPY(ニューロペプチドY)と呼ばれているものです。

このNPYは、私たちに「食べろ!」と命令する酵素です。

これが、いわゆる『ヤケ食い』の素になる物質です。

また、残念なことに食べたものを効率よく脂肪に変換する働きもあります。

肥満でお悩みの方は、ストレスがたまっていても、意識して良い言葉を発するようにすると良いかもしれませんね。

満足感や幸福感を感じると、食欲を抑制してくれるPOMCという物質が分泌されますよ。


健康な人、美しい人は、普段から良い言葉を使い、良い気持ちになっているのでしょうね。

日頃、悪い言葉を使いがちなあなた!気をつけてくださいね。



1週間の入院で35種類の薬を投与

 
どんな薬にも副作用があるのは、皆様ご承知の通りですね。

もちろん、緊急を要する場合や激しい症状がある場合には、薬の使用は必要だと思います。

しかし、次に紹介するアメリカでの研究結果をご覧ください。

これは、どう考えても薬の適切な使用ではないと考えるべきだと思います。


事故や病気などで入院している子供に医師から与えられる薬が、必ずしも安全であるとは限らないという調査結果が発表されました。

ペンシルべニア州フィラデルフィア子供病院の研究チームが、全米463の病院に入院していた、18歳以下の子ども、58万7000人以上を対象に行った調査によりますと、入院中の子供の多くは、1日に5種類以上の薬を併用投与されていることが分かりました。

入院初日に、13種類もの薬を与えられている子供の患者もおり、また、1週間の入院で、35種類の薬を与えられている子供もいることが分かりました。

しかも、これらの薬の中には、FDAアメリカ食品医薬品局に承認された効能以外の目的で投与する、「適用外使用」の場合もあるということです。

医師による薬の適用外使用は違法ではありませんが、薬の適用外使用も、併用投与も、その安全性の研究は、ほとんどが大人を対象に行われたもので、子供の体への安全性は証明されていません。

今回調査を行った研究チームは、子供への薬の投与についての安全性に、更なる研究と改善が急務だと訴えています。


薬の服用をもっと減らす努力が必要です。

このような薬の投与をされてしまっては、医療費が高騰を続けるは当然です。

医療の専門家がもっと適切な処方をするべきですが、私たちも自分たちの身体を守るために、必要な薬、不要な薬を見極める知識を身につける必要があります。




低体温により意欲が低下

 
授業中、仕事中に居眠りをしたことはありますか?

私(宇田川)は、あります(ゴメンナサイ)。

高校生の頃の授業中、そして23歳頃に勤めていた会社で社長を目の前にミーティング中に。

もちろん、今は居眠りすることはありませんので、ご心配なく。

さて、私のことはさておき、本日は、居眠りにも関係する興味深い研究結果を見つけましたので、ご紹介させていただきます。


埼玉大准教授の野井真吾さんは、中高生男子(約450人)の起床から就寝までの体温の変化を調べました。

体温は1日の中で変化します。
普通は、起床時が最も低く、朝食や登校などの活動により上昇、昼から午後3時ごろにピークを迎え、就寝前に再び、起床時とほぼ同じ程度に下がります。

しかし、起床時の体温が36度未満の生徒(22%)は、1日を通して体温が上がりにくく、ピークも遅いなど体温リズムが乱れていました。

低体温傾向の生徒に、起床時の登校意欲を尋ねると、「あり」は37%で、36度以上の54%を下回りました。


野井さんは「起床時の体温が低いと、脳や体の働きが鈍くなって、心身に不調が起きやすくなり、学習や運動の意欲が低下してしまう」と説明しています。

低体温傾向の子どもは、眠気やだるさ、頭痛や腹痛を訴えることが分っています。


原因は、「運動不足」「日中に陽を浴びない」「夜更かし」「朝食を抜く」などがあります。


もちろん、低体温は子供だけでなく、大人にとっても意欲の低下や体調への悪影響がございますので、低体温な方は注意してください。

理想の体温は、36.5℃以上です。

私は、ちなみに平熱が36.5~36.8℃です。


日頃、体温を測る機会は少ないかもしれませんが、定期的に体温チェックされてみてくださいね。






深呼吸のリラックス効果と健康効果

 
忙しくストレスが多い現代社会。

ストレスが多くなると、呼吸が浅くなってしまいます。

日々無意識に行っている呼吸ですが、実は健康を考える上で、呼吸はとても大切なものです。

本日は、呼吸の中でも「深呼吸」のリラックス効果と健康効果についてお伝えさせていただきます。


(1)副交感神経の働きが高まってリラックス

仕事や家事で疲れたとき、大きく息を吸ってゆっくり吐くと、体全体のこりがほぐれてゆったりした気分になります。

こうしたリラックス効果は、深呼吸のもつ大きなメリットの一つです。

ストレスを感じる時は呼吸が浅くなりがちですので、意識して深呼吸をするように心掛けてください。
 
深呼吸をするとリラックスできるのは、自律神経のうち交感神経の働きが弱まり、副交感神経の働きが強くなるからです。

また、副交感神経の働きが優位になると、体の末端の血流が改善されるため、冷え症の改善や美肌づくりにも効果的ですよ。 


(2)生活習慣病の予防にもつながる

深呼吸により、高血圧を改善し、動脈硬化や血栓を予防して生活習慣病の予防にもつながることもわかっています。

これは、呼吸をしたときに、肺から出る「プロスタグランディンI2(アイツー)」という物質による作用です。 

「プロスタグランディンI2」は医薬品にも使われている物質で、血管を拡張させて血圧を下げたり、血管を収縮させるホルモンの分泌を抑制する働きがあります。

また、動脈壁にコレステロールなどの血中脂質がしみ込むのを防いで動脈硬化を予防したり、血栓ができるのを防ぐ作用があります。 

他にも「プロスタグランディンE」という物質も出て、これも高い血圧降下作用を発揮します。 

「プロスタグランディンI2」や「プロスタグランディンE」の作用を十分に発揮させるには、肺全体を使った呼吸が理想的です。

それは、これらの物質は、肺を構成している肺胞(はいほう)というたくさんの小さな袋が大きくふくらんだとき、肺胞をとり巻く毛細血管の壁でつくられるからです。


浅い呼吸では動脈血への酸素の取り込みが十分行えず、酸素不足になってしまいます。

これでは全身の細胞はイキイキと働くことができません。

全肺呼吸で効率よく酸素を取り込み、細胞を活性化させてあげましょう。 

深呼吸は、時間や場所を選ばず、お金もかかりません。

朝起きたとき、夜寝る前、あるいは仕事や家事で疲れたとき、イライラしたとき、車の運転中に赤信号で止まったときなど、意識して行いましょう。



ドライマウス(口が渇く)の方、要注意です!

 
ドライマウスとは、唾液(だえき)の分泌量が少なくなることで口の中が乾いた状態になる症状です。
ドライマウス人口は年々増加しており、現在は800万人(予備軍は3,000万人)とも推定されています。

唾液は、健康の維持にとって大切なものです。
以下に唾液の役割についてご紹介いたします。


≪唾液の役割≫

(1)口の粘膜を潤し、口を滑らかに(潤滑作用・湿潤作用)
口の中には、硬い歯とやわらかい粘膜があります。
しゃべったり、食べたりしても傷つかないのは、唾液が口の中を潤しているからなのです。

(2) 消化を助ける(消化作用)
唾液の中には、消化酵素のアミラーゼが含まれています。
アミラーゼは、糖質を分解し、体内への吸収を助ける酵素です。

(3)飲み込みを助ける(咀嚼・嚥下作用)
唾液との混和で適当な食塊ができるため、飲み込みやすくなります。

(4)生体を守る(生体防御のはたらき)
口は、外から浸入してくる細菌などを防ぐ役割をしている生体防御機能がはたらいています。
唾液に含まれるリゾチームは、その役割をするもののひとつで抗菌作用を持った酵素です。
また、唾液に含まれるムチンなどは、菌を凝集させ、菌塊とし、口内から排出するはたらきをしています。

(5)味覚
食べ物に含まれる味物質が、唾液の中に溶け込み、舌の「味蕾(みらい)」と呼ばれる味覚受容器に届けられることで、味を感じることができるからです。
しかし、唾液がないと、潤滑作用がなくなって舌がこすれて味蕾がなくなったり、舌炎を起こして味蕾がはたらかなくなったりします。

(6)口の中を清潔に保つ(洗浄作用、自浄作用ともいう)
唾液は、口の中を洗い流す役目を果たします。
そのため唾液の分泌量が少なくなってしまうと、口の中が汚れやすくなり、ムシ歯にかかったり、口臭が出たりしやすくなります。

(7)お口の中のpHを一定に保つ(緩衝作用)
唾液には、口の中のpHを中性に保つ働きがあります。
特に、飲食後は口の中が酸性に傾き、虫歯になりやすくなります。

(8)酸によって溶けた歯を修復します(再石灰化作用)
ムシ歯菌が出した酸によって歯のカルシウムやミネラルが溶け出してしまうのですが、唾液にはカルシウムやミネラルを歯に補充し、修復する再石灰化はたらきがあります。


ドライマウスの原因はさまざまです。

一般的には加齢による唾液(だ液)の分泌機能の低下があげられます。

その他、精神的な緊張などによるストレスや、糖尿病・腎臓病・シェーグレン・カンジタ症などの病気、薬の副作用などがあります。

口が乾く副作用を生じる風邪薬や抗ヒスタミン剤、血圧降下剤、抗うつ剤など薬剤の服用、また、口で呼吸をしたり、軟らかい物ばかりを食べることで、あご周辺の筋力が低下することによる唾液の分泌機能の減少など、生活習慣によるものがあります。

また、飲酒や喫煙によっても唾液分泌が減少します。そのため、二日酔いの朝、口の中が乾く経験をお持ちの方も多いと思います。


生活習慣と整え、薬に頼らない生活をしましょう!


年齢より若く見える人は長生きなのか?

 
人間は本来、年を重ねれば肌のハリを失い、シワが増え、その年齢相応の顔立ちになっていくもの。

しかし、中にはいつまでも実年齢よりも若く見える人々もいらっしゃいますよね。

そうした見た目の違いが、もしかしたら、寿命にも関わっているかもしれない。

そんな研究結果をデンマークの研究グループが発表しました。


この研究は南デンマーク大学で老化を専門にしているコーア・クリステンセン教授らのグループにより行われました。

クリステンセン教授らは、2001年1月時点で生存していた1,826人の双子(70歳以上)をサンプルに選び、その写真を20人の看護師、10人の若い男性、11人の中年の女性に見せました。

そして、写真の人物がいくつに見えるか、年齢を推測するよう依頼。

そして、この質問結果と、2008年の生存状況の関連性を調べました。

ここで双子を取り上げた理由については、老化に関わる遺伝子情報を同様に持っている点を考慮。

環境の違いにより生じた見た目の変化が、寿命の違いに結びつくのかどうかを容易に掴めるためです。

クリステンセン教授らは同じ双子の写真は別の日に見せ、客観的にその人の年齢を推測させるようにしました。


調査の結果、2008年の生存状況では、全体の37%に当たる675人が亡くなっていたことが判明。

その多くは2001年の年齢推測の際に、実年齢より老けて見られた人だったことから、「見た目の年齢は、生存状況とかなり関係している」と結論付けています。

また、同じ双子の間で推測された年齢の幅が大きいほど、老けて見られたほうは先に亡くなっていた例が多く見つかったという。

この結果にクリステンセン教授は「簡単に言えば『厳しい人生を歩んできた人は寿命が短い』。その人生は、顔に反映される」と語っています。


また、米紙ニューヨーク・デイリーニュースによると、研究ではサンプル者らの染色体調査も実施。

この中で教授らは、染色体の末端に見られる「テロメア」の長さを調べている。

「テロメア」は染色体末端部を保護する役割があるとされ、この部分が短い人は、老化のスピードも速く進行すると考えらています。

すると、今回の研究でも若く見えた人ほど、長い「テロメア」を持っていることが分かりました。


見た目の年齢は、肌の「シワ、シミ、たるみ」や、髪の毛の「コシ、ハリ」、そしてイキイキとしてエネルギッシュかなど、様々な面で判断をされます。

今回の研究結果、「若く見られる人は長生きする」というのは、大変納得できる結果です。

それは、見た目の年齢は、身体の中の状態を反映しているからです。


テロメアの長さについては、2009年のノーベル医学生理学賞によって注目をされました。

細胞分裂の回数を決定づけるテロメアの長さが、寿命に直結するのも納得ができますね。


皆様は、見た目の年齢何歳は実年齢と比べていかがでしょうか?

ちなみに、自分で判断すると、ちょっと判断が甘くなる傾向があるようです。


高額な薬による患者の負担:患者3割が貯蓄を崩す。

 
抗がん剤など高額な薬を使う患者のうち、医療機関への支払いのため貯金を取り崩している患者が約3割に上ることが全日本民主医療機関連合会(民医連)の調査で分かりました。

さらに借金して支払っている患者が約3%もいらっしゃるそうです。

がんや継続的に投薬を行う難病、慢性疾患の負担の大きさが、浮き彫りになりました。


民医連は、病院や診療所、薬局など医療・福祉にかかわる1700以上の団体からなります。

今年3~6月、抗がん剤やリウマチ治療薬、インスリン製剤といった高額薬を使う患者を対象に、加盟する327薬局を通してアンケートを実施しました。

137カ所(41.8%)から978人分の回答がありました。


支払いについては、60.3%が「生活費を切りつめている」、29.2%が「貯金を取り崩している」、2.7%が「借金をしている」との回答でした。

リウマチ治療薬の使用者では、貯金を取り崩している人が56.2%と過半数に上り、抗がん剤も使用者の43.7%が貯金を崩しているようです。

また、全体の13.7%が「医療機関の受診を中断した経験がある」と答え、中断経験者の50.7%がその理由が経済的な理由でした。

なお、自己負担3割の場合、1回当たりの窓口負担額は、平均でリウマチ治療薬3万1629円、抗がん剤2万5505円、インスリン製剤6358円。


先日、厚生労働省より2010年度の医療費が発表されました。

その額は、36兆6千億円で、過去最高を更新。

前年度より1兆3700億円多く、8年連続で増加。

高齢化を背景に70歳以上の医療費も増えており、16兆2千億円と全体の44.3%を占めました。


2015年には、3人に2人ががんになり、2人に1人ががんで亡くなるといわれています。

このまま、治療を薬に頼っていては、国も国民も苦しくなる一方です。

まったく薬をしようしないということはありえないことですが、薬に頼りすぎていることは事実です。

病気に対する考え方、治療に対する考え方を皆で、見直し、この現実を回避していきたいものです。